◆京都府立洛西高等学校人権学習感想

去る、2014 年 11 月 7 日に京都府立洛西高等学校で 3 年生を対象に人権学習の出前授業を 行いました。後日、生徒さんから感想文が届きましたので紹介いたします。

女子

自分の立場ならどうしただろうと深く考える事が出来ました 実際、法律とは言え、自分が声に出して言わなければ、間違いが正されないという事が今回 の難点であると思いました。 労働者が弱い立場であることは、きっと不景気が続く限り変わらないと思います。 それと同時に、これは人の命にも関わっているのだという事を人々は痛感しなければいけ ないと思いました。 法律を並べる事は簡単です。 しかし、本当に大切なのはそれを活かすことができるかどうかだと感じます。自分を守るため、人を守るためにある法律を私は勇気を出して使っていかなければならないと私は強く 決意することができました。 今日のことを忘れずに、これからの社会を生きていきたいと思います。

女子

私は労働問題について聞いたり、授業でも何度も習っていて、知っていると思い込んでいた ので、今日改めて分かりやすく説明して下さり自分の無知を知りました。 また「働く」というものはもっと先のイメージがあり、大人たちだけと考えていたところがあり、もう私の歳では働くことができ、来年は社会人になる人もいるのだと思うと、すごく 身近で、もっともっと考えなければならないと思いました。 そして、もっと自分で調べ、相談し、知識を得なければいけないし、安易にバイトだから、 としてはならないと思います。 きっちり保険に入り、もし、おかしいなと思えば相談、また自分からそれを申し出る勇気、 力が大切だと思いました。 そして、周りの人たちに、もし悩んでいる人がいたら、気づいてあげたいと思ったし、絶対 に一人では抱えこんではいけないことを伝えたいと思います。 今日の話を忘れず、また配られた紙は大切に保管し、親とも話をし、もっと知識を得たいで す。 最後にあった「バイトテロ」は家族がかわいそうだと思いました。 軽率な行動は本当にいけないと思いました。自分の行動には責任を持ち、社会に出たいと思います。

男子

僕は今日の講義を受けて、自分はこれから社会に出て行くにあたりあまりにも無知である こと、またその恐ろしさについて実感しました。 これまで企業と労働者の関係は企業の方が上だと思っていました。しかし、実際は労働者の立場を支える様々な法律がありました。地域ごとの最低賃金や、仕事中にけがをした際には 労災保険、労働者を解雇する場合は 30 日前に申告しておかなければならないことなど、法 律はいろいろな面で自分たちを守ってくれることを知りました。 またここで最も重要なのは、自分でその仕組みをしっかり理解して自分から企業に言わな ければならないことも学びました。 知らないことは本当に恐ろしいことで、失う必要のないものを失ってしまう可能性があり ます。 僕は大学に入ってからバイトを始めようと思っていますが、今日学んだことを活かして、自 信を持って社会に向かっていきたいと思います。 また、仮に悩みがあった時、一人で抱え込まずに家族や友人に支えてもらおうと思います。

男子

今回の話は職業や雇用といったことについてで、もう少し先のことかと思っていたけれど、大学に進学してもアルバイトをするのであと半年もしないうちにかかわる話で興味は持て た。 今日は主にアルバイトの話で、最近もテレビやニュースやドラマなどで取り上げられているブラック企業についての話が多く、講師もおっしゃっていたように、やり過ぎなぐらい悪く言っていたけれど、やり過ぎだという話も実際にあることで、全く関係が無い話ではないし、学生ではなくなって、社会人になったらむしろ一生ついてくる問題でもあるので、保障 や雇い主との関係などに関わる知識を知っていなければならないと思った。 今回の保障などに関わる法律などを見ていると、雇われている側がかなり助けられるようなものばかりで、それが無かった頃がどんなに雇う側が有利だったかという事も考えさせられたし、今それらの保障や雇う側に訴えられる権利が確立されているこの時代がどれだけ良くなってきたかというものも分かったし、それらのことを知って万一の時はしっかり 利用しようと思った。 ブラック企業と言われているのはあまり有名ではない地方の企業で隠れるように存在しているものだと思っていたけれど、かなり有名な企業名が出てきて、どの企業にも当てはまる 可能性があるという事を実感した。 労働というのは人生のほとんどに関わる問題でもあるので、知る機会をしっかりと利用し て、良い環境で働けるように準備していきたい。

◆鳥羽高校定時制人権学習感想

去る2014717日、鳥羽高校定時制人権教育推進会議が主催し、同校の1年生から4年生までの全学年を対象に「今日の若者の働く権利と人権を考える」と題した人権学習研修会が開催されました。そこに、あったかサポートの活動に参加する社会保険労務士が、同人権学習会の講師としてパワポイントを使って解り語りかけました。その後、受講した生徒の感想文が当法人に届けられましたので、その一部をここにご紹介します。

  • 人権、法律をしっかり知ることは、自分を守ることにつながるんだと思いました。

  • 本日の講演はとても参考になりました。働く人の人権について、わからないことがいっぱいあったが、知ることができてよかったです。

  • 働くことは生きることで、生きることは働くことなんだ!ということ。しっかりとした知識を持ちたいと思います。

  • 今は働いていませんがアルバイトの経験があり、そこではサービス残業は当たり前で、権利や法定の残業代が出ると言っても、なかなかそうはいかなかった。相談して職を失うリスクを考えれば、なかなか雇い主ともめられないのが現実だと思います。

  • 人間を人間として見ない行為は断じて許してはならないと思う。本来はそこまでやらすことは信じられない。

  • アルバイトのトラブルがついに学校でも取り上げられるようになるとは、世も末だなあと思いました。

  • 以前働いていたところでも似たようなことがあったと思いました。

  • 講演会はよかった。労働基準法の説明や関連する(最低)賃金法の問題など実例をまじえての話はよくわかりました。

  • 最近は、正社員で働けないことが多くて、生活費、学費をアルバイトで稼がなくてはならないということは、仕事量が正社員と同じでも働かざるをえない。早急に働きやすく、将来のある国にしてほしいと思います。

  • 働く人たちからの声から(職場が)変わってきたことがわかったので、これからも、働く人の話を聞いて両者(働く人、雇う人)がよい気持ちで仕事ができるようにしてほしいです。私たちの将来のためにも。

  • アルバイトなのに正社員並みの仕事を求めるのはおかしいと思った。

  • 誰しも何も言えない人たちが、過酷な労働の中で、悩んでいる人がたくさんいると思うので、一人でも多く求めていきたいと思います。

  • 若者なだけに、人を疑わない人、素直な子を求めているという話に驚きました。正しい人なら、大人なら若者に、いろんな人生のことを含めて、人格的なことには、奉仕というか、きちんとした大人になるように、教えてあげて、働かせるべきだと思いました。なんか、すごいショックでした。学校を通じてあったかサポートの方に出会えてよかったです。ありがとうございました。

  • ◆2013年6月21日実施の出前授業の感想

    〇実施高校感想

    平成25年6月21日(金曜日)13時20分~15時10分まで、普通科3年生に「社会へ巣立つ前、働く前に知っておきたいこと」というタイトルで講演いただきました。始めは、クイズ方式で、中ほどでは、実際の求人チラシを使ってなど、生徒たちに飽きさせない内容で充実した2時間でした。生徒たちは、アルバイトでも条件を満たせば、有給休暇が取得できることや、最低賃金が都道府県で違うこと、派遣会社の仕組みなど、勉強になることばかりでした。今後は、このような講演などの取り組みを低学年から行い、生徒たちの希望する進路保障につなげていきたいです。

    〇講師感想

    アルバイト経験がある生徒さんが多かったことや、トラブルの実体験から先に労働基準法を調べている生徒さんもいたため、講師からの質問に対しても積極的で、疑問を素直にぶつけ、質問、意見が飛び交う授業になりました。アルバイト求人広告を使って働くとは、労働契約とはなにか、様々な雇用の形態と労働関連法規の対象外となる委託や請負との違いについても学んでもらいました。生徒さんたちは、難しい話ながらも頑張って聞き入ってくれました。

     

    出前授業受講者の感想

    〇大切なのは契約形態や社会保険のことなど(学生)

    求人票のところでは、賃金や職種にまず目が行きますが、本当に大切なことは、契約形態や社会保険などであることを今回のセミナーで知ることができました。こういった知識を知っているか知らないかで、これからの人生に大きな違いが生まれる可能性があるのではないかと思いました。

    〇働くことが生きがいとなる社会にしていきたい(学生)

    私は、新聞等の広告や就職サイトの求人票をよく見ているけれど、今回のセミナーに参加して、もっと詳しく見てみようと思いました。働くことが不安や暗いというマイナスイメージよりも、働くことが楽しいとか、生きがいになるような社会にしていかなければ、多くの若者の目標がなくなると感じました。

    〇子どもの就活を前に、親として考させられた(中3生徒の母)

    20代30代の若い年齢層の、非正規雇用率の割合が高いのに驚きました。離婚率が高いのも、労働環境の悪さや離職率の高さに関係があるということも、容易に想像できました。子どもの就活を目前に控え、考えさせられることも多くありました。